部屋の中で一人で死んだ場合、誰かに発見されないと異臭がヒドイらしいね?考えるだけでもゾッとするよ。
もし一人で死んでも、なるべく早めに発見してもらえるようにするには、どうすればいいのかな?
こんなお悩みを解決します。
♦本記事の内容
- 一人で死んでしまった場合、死後3日以内に発見してもらう方法は?
- 死後3日以内に発見してもらうために、今からできること
- そもそも「おひとりさま」が孤独死を防ぐ方法なんてあるの?
「亡くなった後、数か月経過して白骨化した遺体が発見された」
こんなテレビの特集をご覧になったことのある方もいるかと思います。
普段からずっと一人で生活している方にとって、自分の死後にどうなっているか、という不安は相当大きなものではないでしょうか?
人間は亡くなった後、3日経ってしまうと「腐敗臭」という異臭が家中を漂い始めると言われています。
いくら亡くなった後とはいえ、自分の身体が腐敗してしまい、近所の人や家族に迷惑を掛けてしまうことは極力避けたいところですよね?
そこで、一人暮らしの高齢者の方が、死後3日以内に周囲の人に気付いてもらうために今からできること、についてご紹介したいと思います。
「おひとりさま」が孤独死を防ぐ方法はあるか?
さっそくですが、質問です。
この質問に対して、Yes であれば、今すぐに施設に入るか身内と同居するなどして、なるべく誰かと寝食を共にする生活に切り替えた方がいいでしょう。
しかし、周りの人に見守られながら生涯を閉じる、というのは、現実的にはそう簡単にできることではありません。
実際のところ、同居している場合でも、「気づいたらいつの間にか亡くなっていた」ということの方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
なんだかんだ言って、死ぬときは一人ぼっち。誰も一緒にあの世に逝ってくれません。
なので、結論としては、
おひとりさまであっても、
誰かと同居している場合でも、
病院に入院している場合でも、
孤独死を防ぐことはできないと思ったほうがいいでしょう。
「死ぬときはひとり!」と覚悟を決める。
その上で、誰にも気づいてもらえないまま、身体が腐敗⇒白骨化してしまうことを避ける工夫をした方がいいのではないかと思います。
死後3日以内に発見してもらう方法
一般的に、人は亡くなってから3日経つと、徐々に身体から異臭が漂い始めます。
そこで、亡くなってから3日以内に誰かに発見してもらう方法について考えてみたいと思います。
最も大事なことは、誰かに「自分が死んだこと」について、気付いてもらうこと。早く発見してもらうことです。
以下、これから日常生活で取り入れてみたい具体的な方法を挙げてみましょう。
- 介護施設に入る
- 公的な介護サービスを受ける
- 新聞を取る
- 見守りカメラを設置する
- 宅食サービスを依頼する
- 地域の見守りサポートを利用する
- 警備会社の見守りサービス
- 士業との連携をとる
- GPS付の携帯電話を所持する
- 地域の「習いごと教室」や「趣味クラブ」などの団体に所属する
- 週1で家事代行を利用する
意外といろいろな種類のことがありますよね?
その中から特に重要な4つの事柄について深堀りしていきます。
新聞をとる
「なんで今さら新聞!?」って感じですよね。
新聞を読むことで情報収集できるメリットもありますが、それ以上に、一番のメリットは周囲の人にとって「生存確認ができる」ということ。
毎日ドアのポストを通じて、新聞を出し入れができていれば生きている証拠。
しかし、もし自分に異変があってポストに新聞がたまっていれば、周りの人が「なんかあの家、おかしいな?」、「生きてるのかな?」と気づきやすくなりますよね?
定期的に来てくれている訪問介護の人や、宅配サービスの配達員などが、警察に通報してくれるかもしれません。
毎日の新聞の出し入れを通じて、「私は生きているぞ!」という無言のアピールができているわけですね。
宅食・家事代行サービス
「毎日の食事を作るのは、だんだんめんどくさい・・・」
「部屋や台所の掃除をするのがだんだん億劫になってきた・・・」
年齢とともに日常的な家事に支障が出てきます。
そこで近年、食事の宅配サービスや、家事代行サービスを利用し始める方が増えてきています。
これらのサービスのメリットは、サービス自体だけでなく、「安否確認」というポイントも外せません。
定期的に週1回、月に2回でいいので、これらのサービスを利用してみる。
もし異変があるようであれば、サービス従事者に「あれ!?いつもはいるのに、おかしいな。」、「何かあったのかな?」と気づいてもらいやすくなりますよね!
宅食サービスだと、毎日「できたての食事」を運んでくれる会社もあるので、配達員の人と出会える頻度もかなりアップします。
食事もラクにできるし、安全確認(勝手にしてもらえる)もできて、一石二鳥ですね!
また、家事代行サービスについても、月に2回くらいの割合で定期的に来てもらえれば、馴染みの人に掃除や洗濯などをやってもらいやすくなります。
人と関わるのが苦手な方でも、代行サービスであれば短時間で粛々と事務作業をこなしてくれるだけなので、気楽に利用できますね!
地域の見守りサポート
室内にセンサーを設置し、住人の動きが確認できないとき、コールセンターから緊急連絡先に通知がいくサービスです。
団地の掲示板などで、よく案内がされているのを見かけますよね?
私の地元の団地でも、こんな案内を見ます。
月額1000円くらいで利用できるのでリーズナブルですね!
ほかにも、24時間体制の見守りサポートなんかもあります。
地元の士業との連携
士業として挙げられるのは、たとえば、弁護士や司法書士、税理士、行政書士などですね。
これらの士業のうち、「地元にいる誰か信頼できる人」と普段から連携を取っておくのが安心です。
もちろん、何かあったときの友人や身内がいれば問題ないでしょう。
しかし、信頼できる人が誰もいない「おひとりさま」であれば、士業の方と連携をとっておいた方がいざという時に頼りになります。
たとえば、以下の利用方法があります。
- 月に1回の見守り契約を結んでおいて、安否確認をしてもらう。
- 財産管理等委任契約をお願いして、身上監護のサポートをしてもらう。
- 死後事務委任契約を結んでおいて、ついでに安否確認もしてもらう。
士業の方であれば、もちろん信頼性も高いですし、日常のお困りごとの相談もしやすい。
まずは、自分に合った方を探してみてください。
★こちらの記事も参考にしてください
⇒「見守り契約」と「財産管理委任契約」のちがいは?
習いごと教室や趣味クラブに入る
地域で実施される「習いごと教室」や「趣味クラブ」に入会するのもおすすめの一つ。
ふだんから定期的に通っていれば、ある日急に異変があって来られなければ、
「あれ!?あの人、最近どうしたのかな?一人暮らしだから心配だね~」
と、気にかけてもらえますよね?
何かしらのコミュニティに参加していれば、趣味も楽しめますし、同時にメンバー同士で自然と支えあう関係を築くことができます。
おひとりさまの場合、完全に孤立して生きていくのは危険です。
イベントを通じて誰か一人でもいいので、つながっておきましょう。
おすすめなのは、「同世代の方」とのつながりです。
同世代であれば、気が合いやすいというのもありますし、自分と同じ悩みを抱えている人が多くなりがちです。
「実は今ひとりだし、今後のことも不安なんだよねー」とこっそり話してみれば、「じゃあ、お互い何かあったときは助け合おうぜ!」と、意気投合するかもしれませんよ。
発見してもらうために気を付けること
ここまで、周囲の人に発見してもらうための具体的な対策方法について、かんたんに説明してきました。
結局、おひとりさまが亡くなったあとに、発見してくれるのは「人」です(当たり前ですが・・・)。
「人」がふだんから自宅に来てもらえないと、発見されるタイミングも悪くなるばかり・・・
そこで、上記の具体的な方法を利用する際に、注意すべきポイントについて解説します。
大事なことは、自宅に「自然と人が集まる仕組みを作る」ということです。
こちらをどうぞ。
- 複数のサービスを掛け合わせる
- なるべく「物理的に近い人」とつながること
- 近所の人に声掛けをしておく
- 玄関がオートロック型の建物は極力出ていく
- 「タダで済ませよう」というマインドは捨てる
- 遠くにいる人は当てにならない
- なるべく自宅に人が集まるシステムを作っておく
このなかでも、大事な3点について説明します。
複数のサービスを掛け合わせる
たとえば、宅食サービスだけ利用していても、気づいてもらえる可能性は低いでしょう。
新聞や郵便物がドアポストにたまっていれば、宅配便の人に「おかしいな?」と思ってもらえます。
このように、「宅食サービス」×「新聞」×「介護サービス」など、複数のサービスを利用していれば、自分のところに多くの人が来てもらえます。
そうなれば、各人が普段とのちがいに気づきやすくなるので、発見してもらいやすくなりますよね?
たしかにポストに郵送物がたくさん詰まっていれば、「あの家、おかしいぞ!」って気づけるよね。
「物理的に近い人」とつながる
いざというときに本当に頼りになるのは、すぐそばにいる人だけです。
遠くに住んでいる身内では意味がありません。
何か気になることがあるとき、すぐに駆け付けられるかが早期発見のためには不可欠だからです。
死んだ後に数日経ってから、遠くに住んでいる親戚に発見されても手遅れだよなー
やっぱ近くにいる人の方が安心なんだね。
日頃からのあいさつや声掛けなどは、極力しておいた方がいいです。
お近所さんたちは高齢な方ばかりだから、みんなも同じ悩みを抱えているかもしれないね。
今度、あいさつに行ってみようかな。
「タダで済ませよう」というマインドは捨てる
さまざまなサービスをご紹介してきましたが、これらのサービスは「有料」のものがほとんど。
すべてのサービスを利用することまでは必要ないですが、必要だと思うことはぜひ積極的に利用しましょう。
やはり多少お金を掛けた方が、サービス従事者としても、「なんとかしてあげよう!」という気分にもなりますからね。
サービス内容によっては、業務が最後まで完了するまで料金が発生しないようなものもあります。
たとえば、家事代行サービスなど請負契約に類似したサービスの場合だと、業務が完了してはじめて料金が発生するようなシステムのものもあります。
そういったサービス業者だと、もしもの時に「おかしいな?お客さんを見つけないと!」という心意気も出てくるでしょう。
多少の費用は覚悟の上で、まずは無理なく始めてみましょう!
たしかに、タダのサービスなら従事する人の本気度も弱いよね。
「ボランティア精神」の他人に、過剰な期待をするのは難しいよなー
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、完全おひとりさまの方が自宅で孤独死をしてしまった場合に、死後3日以内に発見してもらう方法、についてご紹介させていただきました。
一番伝えたいことは、孤独死を完全に防ぐことは不可能であること。
そして、死んだあと早期に発見してもらうためには、日ごろから自宅に「人が集まるしくみ」を作っておくことです。
近所付き合いはもちろんのこと。普段から知り合いと連絡を取り合ったり、実際に自宅に来て行うサービスを利用するのもよし。
「核」となる士業ひとりでもいいので、つながっておけば、その士業を通じて「見守りネットワーク」を構築してもらえることもあるでしょう。
人と関わるのが苦手な方でも、「広く・浅く」でいいので、人との交流をしておくことが大事です。
自分の死後の尊厳を守るためにも、できることはたくさんありますよ!
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