死後事務委任契約って、どういう人が利用すべきなの?

死後事務委任
朱さん
単身者Aさん

昨年旦那が亡くなったんだけど、将来私が死んだ場合、その後の自宅の処分や遺骨の埋葬なんかは誰がやってくれるのかしら・・・

専門家に相談して、死後事務委任契約っていうのをお願いした方がいいんですか?

今回は、身寄りの親族がいない単身者Aさんのお悩みについてお伝えします。

核家族化が進み、以前のような「親の世話は息子・娘が面倒をみる」という考えは、もはや死語と言われつつある世の中。
家族に老後の面倒を見てもらい、葬儀、埋葬、死後の事務手続きまでしてもらえる方は、さぞお幸せな人生といえるのではないでしょうか?
一方で、老後・死後の面倒まで見てもらえない方は、今後ますます増えていくことが予想されます。

「突然死してしまい誰にも発見されないまま、白骨化して発見されてしまったらどうしよう・・・」

「自分が死んだ後、障害のある子どもでは無事に事務処理をすることはできないだろう・・・」

「死んだ後、スマホの中にある秘密の動画・画像のデータ処理は誰にお願いすればいいんだろう?」

こういったお悩みがある方は、「死後事務委任契約」という方法があります。

耳慣れない言葉ですが、以下に当てはまる方は、ぜひ自分が生きているうちに準備しておくことをおススメします!

 

こういう方はぜひ死後事務委任契約を検討しよう!

  • 親族とのつながりが希薄な単身者
  • 子どもがいない高齢ご夫婦
  • 配偶者と離婚・死別した単身者
  • 身近な親族が高齢又は遠方(海外)に住んでいる
  • 親一人、子一人の世帯
  • 兄弟二人暮らしの世帯
  • 同性カップルの世帯
  • 家族に障碍者の親又は子がいる世帯
  • 身内はいるが、自己のプライバシーは絶対に守りたいと思っている
  • 周りの人に迷惑を掛けず、最後まで自分で人生を完結させたい

ザっとこんな感じですが、大きく分けると2つのパターンです。

身内の親族、知り合いがいる方

身内の方がいても、疎遠であったり、遠方に住んでいてすぐに駆け付けることができない、あるいは障害を抱えていて頼りにできない。
こういったケースでは、いくら親族がいても、死後の事務手続きを任せることはできないでしょう。

病院で人の死亡が確認されてから、「24時間以内に遺体を引き取るように」と言われるケースは多く、死後の手続は迅速な処理が要求されます。

また、死亡届の提出も、死亡の事実を知ったときから7日間までとされており、疎遠になった親族を探すのに手間を取ると期限に間に合わなくなる可能性もあります。

事前に身内に相談できる方であれば別でしょうが、それでも、人はいつ死んでもおかしくありません。急に交通事故や心臓発作などで亡くなってしまうこともあり得るのです。

身内や親族がいる方でも、同居していない場合や、親族の中に多忙で手が離せないような方がいる場合は、いざという時のためにも死後事務委任契約で、最低限の事務処理をお願いする必要も十分あるといえるでしょう。

部分的な事務処理の委任でもいいのです。
たとえば、「誰にも知られたくないデジタル遺品の処分だけをお願いしたい」「施設の撤去作業と遺品整理など体力が必要な事務だけをお願いしたい」というようにです。

契約内容は受任者と相談の上、柔軟に定めることができるので、一度専門家に相談してみてください。

身内の親族、知り合いがいない方

完全なおひとり様のケースです。
生涯独身であった方だけでなく、死別や離婚などの理由により、身内が全くいない方も当てはまります。

完全に社会から孤立してしまっている方は、当然、死後事務委任契約をしておく必要があるでしょう。

また、知り合いの友人やヘルパーさんなど頼りになる人がいる場合であっても、しっかり「契約」という形で、書面に残しておくべきです。
個人情報の重要性が高まる中、事務処理を行っていくときに、本人確認が要求されるケースが多くなっています。
そういうときに、公正証書などで書かれた契約書や委任状を提示すれば、スムーズに事務処理ができるようになるからです。

もし契約していないと・・・

  • 死亡の発見が遅れ、腐敗した状態、あるいは白骨化した状態で発見される。
  • 住まいが陳腐化し、周囲の人や大家さんなどに迷惑が掛かる。
  • 遺産が相続人に行きわたらず、他人に時効取得されたり、国家の帰属になってしまう。
  • 周囲に迷惑を掛けることで、故人の「生前における尊厳」が害されてしまう。
  • 残された身内や親族に思いもよらぬ手間と時間を掛けさせることになる。
徐さん
Dさん

自分が死んだ後のことなんて、別にどうでもいいよ。

他の人にあとは全部好きなようにやってもらえばいいんだよーだ!

たしかに死んだ後は、自分はこの世に存在しない以上、その後の処理のことに関しては無関心な方はけっこう多くいます。

しかし、残された人たちはたまったものではありません!

自分のことだけでも精一杯な状況で、死んだ人の事後処理までさせられてクタクタになるわけですからね。

あー、やっとあの人の葬儀が終わったわ。

次は、ごみ屋敷化した家の遺品整理か。。。

ホント、最後の最後まで迷惑な人だったね。

「人生終わりよければ全て良し」、という言葉があるように、自分の人生は最後まで自分で責任をもって終えられるようにしたいものですよね!

まとめ

今回は、死後事務委任契約を利用した方が良い方についてご紹介しました。

以前のように、親族や身内の方が死後の処理まで丁寧に面倒を見てくれるような時代ではなくなってきました。

みんな自分の人生を生きることで精一杯。とてもじゃないが、亡くなった後の膨大な事務処理までする気力も体力も残っていない。

自分の人生を最初から最後まできっちりと全うしたい!

そういうお気持ちのある方は、ぜひ生前のうちに専門家に相談してください。

わからないことがありましたら、お気軽にご相談ください。

「調べてもよくわからない、、、」

終活や遺産整理、任意後見などは専門的な内容のためわかりにくい点があると思います。

そういった時は一人で悩まずにお気軽にご相談ください。

お問い合わせボタンから必要事項をご記入の上、ご連絡ください。

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